性格を含めた印象の作り上げるための判断基準には顔の要素が高い? |マスクの着用とコミュニケーション

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性格を含めた印象の作り上げるための判断基準には顔の要素が高い?

顔に関する研究は、対人認知や感情の研究分野で多く見られます。
その中には、顔から人の性格を推測する過程に関する研究(※2)があります。
その推測が正確か不正確かは別にして、研究参加者が顔の相貌を基に同じ性格を推測することがわかりました。
人の性格を含めた印象の作り上げるための判断基準には、顔の要素が高いのです。

顔が半分しか見えない、マスクありきの社会の中で、顔のパーツの中で社会との大きな接点ともいえる目の動きの役割は大きいかもしれません。
「目は口ほどにものを言う」というように、日頃から私たちは感情を知る手がかりとしてさほど意識せずに利用しています。
例えば、目で合図をするようなアイコンタクトは関心を表現します。
視線の方向は情報収拾の手がかり、相手や周囲の状況の観察、会話の流れの調整をすることも可能にしています。
目元の観察に加え、首から下の手足や体の動作(例えば、お辞儀、手を振る、首を下げる)などからの情報を観察することも、その場面での適切な理解と対応を補うことができます。
人によっては濃いサングラスをかける行為の意味を、状況によっては社会との遮断などとも捉えることができます。

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